バビロンの女性の墓にあった人工ペニス

日本でも人工ペニスは古くからあり、水牛の角、牛革、スズ、べっこうなどで作られてきました。歴史上一番の愛好者は、江戸時代の将軍の愛人たち。大奥で性欲を持て余した未亡人たちが、マスターベーションに使っていました。世界では、歴史上さまざまな工夫がされてきました。張型の素材には石や金属なども使われ、ガラス製やゴム製も登場します。

古代バビロンの墓からは人工ペニスを握った女性の骨が発掘されたこともあり、古くから女性に愛された道具です。

フランス人は人工ペニスが大好き

人工ペニスの先進国はフランスで、「ゴドミッシュ」と呼ばれています。19世紀には、形やデザインは限りなく本物に近づけられ、亀頭部分も本物そっくりで、陰毛や睾丸までついたものが作られています。女性の体に固定できるベルト付の物もあります。

最近のフランスの発明品は、ゴム製のゴドミッシュの中が空洞になっていて、お湯を入れるとポンプの湯が先端から噴射して、膣奥を刺激する仕掛けになっているものです。高い快感が得られ、オーガズムを感じやすくする逸品です。

さまざまな人工ペニスは女性たちの愛用品

現代では、セックスの際の前戯の道具として使われることが多いですが、古代には女性同士のセックスの道具として用いられることが多かったようです。インドの聖典「カ-マ・スートラ」にも、女性の快感を高める道具として、金属や象牙で作ったペニスが古くからあると紹介されています。

アラビアのハーレムでは、女性が腰に取り付けて女性同士の性行為の際に交互に挿入したり、ペニスを背中合わせに張り合わせたような「面張形」と称されるもの使われました。一本のペニスを女性が両側から挿入し、たがいが動くことで高めあうことができます。

西洋では12世紀ころから、欲求不満の尼僧たちの間で「尼僧の宝石」と呼ばれ、愛用され始めました。ルネサンスの時代にはガラス製のものも作られ、中にお湯を入れることで、人肌に温められる工夫もしてありました。

18世紀のパリでは娼館の必需品として大流行し、イギリスでも遊女に欠かせない道具となります。材料もビロードや弾性ゴムのものが登場し、女性の体にフィットするものとなります。20世紀初頭には、ヨーロッパ旅行をするアメリカ女性の、一番人気の土産品となりました。カタログもつくられ、好みのものを選ぶことができるようにもなりました。現代の日本ではそれほど普及していませんが、イギリスでは女性の半分が持っているとも言われます。

人工ペニスの歴史は、女性のセックスの歴史です。快楽を追求する女性たちのために、さまざまな材質や形が考案されてきました。