聖書には不倫な肉体関係をすすめる記述がかつてあった!?

人は不完全な生き物ですから、どれほど注意しても失敗することがあります。失敗自体は悪いことではありませんが、時に取り返しのつかない事態をまねくことがあり、予想外の大問題に発展してしまうケースも少なくありません。

1631年のイギリスでも、ちょっとした脱字が原因で聖書に本来とは真逆の意味の文章が記されてしまいました。その内容とは「人々に姦淫をすすめる」というものであり、あんまりな誤植だったため歴史的な出来事として残りました。

汝姦淫すべし!?歴史に残ってしまった聖書の誤植

どんなものにも間違いはありますが、特に書籍など文字をあつかうものは、どれほど注意していても誤字脱字が発生します。新聞や小説など現代にあるものはもちろんですが、むかしもさまざまなミスがあったようです。

とりわけ1631年にイギリスで起こった聖書の誤植は、歴史的な事件として後世に残るほど致命的なものでした。痛恨のミスをしたのは印刷業者ロバート・バーカーという人物であり、問題になったのは彼が国王命令で翻訳した聖書です。

ロバート・バーカーは聖書に記されているモーセの十戒の第七条にある「Thou shalt not commit adultery(汝姦淫するなかれ)」という教えを翻訳する際、うっかりnotの一語を入れ忘れてしまったため、意味が逆転してしまいました。

誤植の代表としてあげられる姦淫聖書は現代でも買える?

おかげで「Thou shalt commit adultery(汝姦淫すべし)という不倫による肉体関係をすすめる意味の言葉になってしまったそうです。当然ロバートは罰金を科せられ、けっきょく払えず牢屋に入れられ、そのまま一生を終えました。

誤植のあった聖書はただちに回収されましたが、密かに隠してとっておいた人々がいたらしく、現在も世界に11部残されています。そして上記の誤植があった聖書は「The Wicked Bible(邪悪聖書)」と呼ばれたそうです。

現存しているため、現在でも時々オークションに出ていることがあります。しかし値段は1000万近くするそうなので一般人には手が出ません。法外な価格ではありますが、歴史的価値を考えると妥当な値段と言えるでしょう。

実は誤植の多かった聖書、教えを守らない人もそこそこいたらしい

上記の他にも、国王命令で翻訳された聖書には誤植があるものが何冊かあります。「バカもの聖書」と呼ばれた、信仰を否定するようなものまで存在するそうです。現代では笑い話ですが、当時の人にとっては大問題だったのでしょう。

姦淫に話を戻しますと、聖書では禁じられているにも関わらず丸っきりなかったというわけでもないそうです。現在でも同じですが、禁じられるとかならずと言っていいほど反発して禁を犯そうとする人々が表れます。

死刑になるようなことは今の世の中ではありませんが、かわりに裁判によって莫大なお金をとられるなどの罰があることは変わりません。聖書にどう書かれていようとも、姦淫はいつの世でもしないのが賢明な判断でしょう。